Google Search Console(以下GSC)で 「クロール済み – インデックス未登録(不合格)」 と出てドキッとした経験、ありませんか?実はこれ、エラーではなく“正常動作の結果” であるケースが多いです。この記事では、郵便局(郵便屋さん)のたとえ を使って、noindex が付いたページや RSSフィード でなぜ「不合格」表示になるのかを、仕組みから やさしく説明します。
郵便屋さんで考える:Google の3ステップ
GoogleはURLを処理するとき、ざっくり次の3ステップで動いています。郵便局の仕事に置き換えると、直感的に理解できます。
- 検出(住所を知る) … サイトマップやリンク経由でURLを見つける。
= 郵便局が新しい住所(宛先)を把握 - クロール(下見に行く) … 実際にアクセスし、内容を取得する(HTTP 200 など)。
= 郵便局員が住所へ行って投函できるか確認 - インデックス(配達簿に登録) … 検索データベースへ登録して検索結果に出せるようにする。
= 郵便局の配達簿に正式登録
このうち「クロール済み – インデックス未登録(不合格)」は、②までは成功しているが、③で「登録しない」という判断が下った という意味です。
なぜ“未登録(不合格)”になるの?――noindex は「配達しないで」の指示
ページやフィードに noindex 指定があると、Google は登録(インデックス)してはいけないと判断します。郵便の世界でいえば、封筒に「配達しないで(控えだけ)」という指示が書かれているイメージです。
- 郵便局員(Googlebot)は投函下見=クロールまでは行う(=クロール済み)。
- でも封筒に「配達しないで(
noindex)」とあるから、配達簿(インデックス)に載せない(=未登録)。 - GSC 上は「不合格」と表示されるが、これは“指示を守った正常完了”のログに近い。
つまり、「不合格=失敗」ではなく、「noindex を正しく理解して除外した」結果です。
RSSフィードが「不合格」でも大丈夫な理由
WordPressでは /feed/ や /comments/feed/ などのフィードが既定で有効です。運用方針としてフィードは公開するが検索には出さない場合、次のように X-Robots-Tag を付けておくと安全です。
HTTP/2 200
x-robots-tag: noindex, nofollow
content-type: application/rss+xml; charset=UTF-8
この設定だと、GSC では「クロール済み – インデックス未登録(不合格)」に並びますが、仕様どおりの正常動作です。放置でOK。
確認コマンド(curl)
curl -sI "https://hd0.biz/feed/" | egrep -i 'http/|x-robots-tag|content-type' ※ x-robots-tag: noindex, nofollow が付いていれば、検索には出ません。
「放置でOK」なケースと「対処が必要」なケース
✅ 放置でOK
- RSS/コメントフィードに
noindexが付いている(検索に出したくない方針) - プライバシーポリシーの複製 など、意図的に
noindexを付けたページ - テスト用URL や内部向け案内の
noindexページ
⚠️ 対処が必要
- 公開記事なのに誤って
noindexが付いている - 薄い重複ページで、意図せず正規化(canonical)に負けている
- 内部リンクが弱く、重要ページがクロール優先度で不利になっている
技術メモ:GSC 表示の“怖い日本語”に惑わされないコツ
GSC の表示はGoogle 側の処理ログ表現です。
「不合格」=システムがあなたの指示(noindex)を守って登録スキップしたという意味。エラーではありません。
- クロール済み – インデックス未登録(不合格):読んだが登録禁止なので除外
- 検出 – インデックス未登録:URLは知ったが、クロールはまだ/優先度が低い
- 代替ページ(適切な canonical タグあり):正規URLへ統合
- 送信されたURLに noindex:サイトマップに載っているが方針で除外
まとめ
- 「不合格」はエラーではない:
noindexの正常動作ログ。 - RSS フィードは noindex で“静かに公開”がスマート:購読OK・検索NG。
- 公開記事に誤った noindex が付いていないかだけ、たまに点検。
郵便局の例でいえば、下見(クロール)はしたけれど、封筒の指示(noindex)に従って配達簿(インデックス)には載せなかった――それが「クロール済み – インデックス未登録(不合格)」の本質です。

